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イイ人過ぎる「こじらせさん」になってない?人間関係が上手くいくコツは「自分勝手」

2015.07.09

相手のために自分を犠牲にしても報われない!?

皆さんの職場を見回してみてください。

自分が犠牲になって相手のために動いているのに、感謝されない人はいませんか? 恋人や友達と何かを決める時。自分の意見を押し殺して譲っているのに、あたりまえのように振る舞われていませんか? 自分が我慢すれば......。譲っているのに感謝されない人がいるのは、どうしてなのでしょうか。

大きくわけて理由は3つあります。

1つめは、譲ったという事実が相手に伝わらないこと。 本当の気持ちを伝える前に、相手に譲ってしまうケース。
例えば、友達と映画に行くときに、本当は見たい映画があるのに、相手の希望に対して「いいよ」と譲ってしまうといったケースがこれにあたります。

「私は○○がいいんだけど、今回はあわせるよ」といったコミュニケーションがないと、はじめから希望が一致していたようにとられることもあるでしょう。


2つめは、心からの親切ではないと解釈されること。
これは自分の「こんなにしてもらって悪いなという気持ち(負債感)」を軽減するための反応でもあるので、こういった誤解を避けるコミュニケーションは難しいです。
「上司だから○○してくれたのだ」「人の目があるから」「立場上そうしたのでは」といったように解釈されるケースはなくならないと思っていいでしょう。


3つめは、バランスが崩れること。
「自分は確かに得をしたけれど、相手になんだか悪い」というような状況、例えばいつも相手がご馳走してくれるといったケースなどもこれにあたります。 人はどちらかが得をする状況よりも、バランスがとれている状態を好みます。自分が損をするのはもちろんイヤですが、自分ばかり得をするのも良しとしないのです。

「心の借金」を背負わせていませんか?

あなたが良かれと思ってしたこと。実はその行為、相手の負担になっているかもしれません。親切にされたほうは「いろいろしてくれるけれど、なんだか悪いな......」といった感情(負債感)を抱きます。こういった感情を持ち続けるのは、気持ちのいいものではありません。

筑波大の相川充氏は著書『利益とコストの人間学』の中で、心理的負債感のことを「心の借金」と表現しています。これまで漠然と感じていたモヤモヤが腹落ちする、非常にわかりやすい表現ではないでしょうか。

好意や援助は素晴らしいことですが、それは同時に、相手に心の借金を背負わせるということでもあります。
親切にしてもらった人がお返しをすることで負債感をなくすことができればいいのですが、できない場合、残念な結果が待ち受けています。
相川氏の行った実験によると、好意で援助をしてくれた相手を逆に恨めしく思ったり(!)、お返ししなくていい理由を自分の都合に合わせて考えたりするのだとか。

人が良すぎる人(親切や援助をし過ぎる人)は、自分にデメリットがあるだけでなく、相手との関係性の悪影響も考えてみるといいかもしれません。

気を遣い過ぎの人は、自分勝手になるくらいでちょうどいい!?

「相手のために何かしてあげたい」「自分は我慢すればいい」。そんな気持ちが強い人は、思いきって、自分勝手に振舞ってみてはどうでしょう。

自分勝手になっても大丈夫。人には、他者から良く思われたい、評価されたい、認められたい、といった欲求があります。いい人が利己的なところを目指したところで「良く思われるような行動」「評価されるような行動」「認められるような行動」をなくすことはできないはずです。

徹底した利己主義になるほど自分の利益を最大限にするため、むしろ他者に対して得になる行動が増えるという説もあります。

ここまで書いた今、筆者の頭の中には、周りにいる「イイ人過ぎる女性」の顔が次々と浮かんでいます。
身近にこれだけのサンプルがあるということから考えるに、献身さは、産む性である女性の特性なのかもしれません。
だからこそ、自分を犠牲にして人間関係の「こじらせさん」になっている人に、声を大にして言いたいのです。優しすぎる女性は、自分勝手になるくらいでちょうどいいと。

Text:悪女学研究所所長 藤田尚弓