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誕生したのは聖徳太子のおかげ!?日本の美意識がつまった「箸置き」がスゴイ!

2015.11.13
「なくても大丈夫」と思いがちな箸置きですが、実は、日本の歴史や美意識が投影された、奥深いアイテムなんです。誕生の秘密や魅力を専門店に伺いました。

「箸置きって必要?」という素朴な疑問に迫ります

みなさん、箸置きって使っていますか? 「洗い物が増える」「なくても困らない」という気持ちから、利用を控えている人もいると思います。でも、箸を使う国の中で、こんなにも箸置きの文化が発展しているのは日本だけだと言えます。なぜ日本人は箸置きを使うようになり、そして独自の文化を築いていったのでしょうか? 箸や箸置き、和食器などの専門店『銀座夏野』に取材しました。
様々な箸置き。箸置きと小皿が一体化した重宝皿、サンタ、色絵七宝、ピアノ、富士山、タイ、蝶々、犬、パンダ(銀座夏野)
外国人観光客はインテリア雑貨として購入することも多いそう。写真左上から時計回りに、箸置きと小皿が一体化した重宝皿\600、サンタ\700、色絵七宝各\2,000、ピアノ\600、富士山\1,100、タイ各\2,400、蝶々\900、犬\900、パンダ\900/すべて税抜・銀座夏野

「なに?中国人は箸を使っているだと!?」by聖徳太子

そもそも、箸が日本に伝わったのは7世紀初頭のこと。聖徳太子が中国に遣隋使を派遣し、「中国人は食事をするときに箸を使っている!」という事実を知ります。そして、中国から野蛮国のレッテルを貼られないために、日本でも箸を使うようになったとか。その後、神に捧げる食物をとる箸が汚れないように、「箸の台」が使われるようになり、そこから箸置きが広まっていったといわれています。
今日も、箸置きの代表的な使用目的といえば、衛生面が挙げられます。「口の中に含んだ箸を机に置くのは汚いですし、箸を茶碗やお皿の上に乗せるのは、"渡し箸"と言って、実はマナー違反なんです。食事は生命をつなげる行為。その神聖な行為を担う箸は、箸置きと一緒に正しく使いたいですよね」(銀座夏野・本店長 佐藤俊樹さん)。

箸置きひとつで、食卓に季節を呼び込める

箸置きといえば「和」なイメージがありますが、「それだけではない」と佐藤さんは言います。「素材は、木、竹、陶器、七宝、鈴、アルミ、切子、さらに化石まで実に様々。デザインも和洋折衷なタイプや、サンタやツリーなど季節感を大事にしたものなど色々あります。うちの店でも1000~2000個は優にあると思いますよ」。また、佐藤さんはこうも言います。「箸置きは単なる道具ではなくて、"演出"できるのが魅力。箸置きひとつで、食卓に季節を呼び込めます」。

それでは、箸置きで食卓のイメージがどれほど変わるか、実験してみたいと思います。 まずは、下の写真をご覧ください。
もみじの箸置き(銀座夏野)
もみじの箸置き 各\800、箸 各\5,000(税抜)/ともに税抜・銀座夏野

秋を連想させる「もみじ」をかたどった箸置きです。食卓に並ぶさんまや味噌汁、ほくほくの栗ご飯など、秋の味覚が目に浮かぶようです。
それでは次に、同じ箸を使い、箸置きだけをチェンジした写真をご覧ください。箸は木製で和の要素が強いので、あまり雰囲気は変わらなそうですが、結果はいかに!?

月の箸置き(銀座夏野)
月の箸置き 各1,000(税抜)、箸は同上/ともに銀座夏野

月をモチーフにした金属製の箸置きです。空間がピリッと引き締まりました。カルパッチョやアクアパッツァなどのイタリアンとも相性がよさそうです。いつものサラダでさえ、豪華に見せてくれそうですよね!

箸置きは、衛生面だけではなく、食卓の演出にも大いに役立つアイテムだとわかりました。日本人ならではの美意識がつまった箸置きを見ていると、きちんと「いただきます」と手を合わせ、食材をゆっくり噛みしめたくなってくるから不思議です。四季がある日本だからこそ、訪れる季節を愛でるために、箸置きはこんなにも発展したのかもしれませんね。箸置きと一緒に、心豊かな生活を始めてみませんか?

取材協力/銀座夏野