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日本語って美しい!心が洗われる「雨」にまつわる言葉たち

2016.06.17

朝起きて、窓の外に雨が見えると、どんな気持ちになりますか? 「履く靴に困る」「洗濯物が干せない」などの問題はありますが、しとしと降る雨が好きという方も、意外と多いのではないでしょうか。

さて、この「しとしと」もそうですが、「にわか雨」「雨足」「雨模様」など、日本には「雨」にまつわる言葉がたくさんあります。今の季節の「梅雨」もそうですよね。美しい「雨」の言葉を紹介しながら、日本独特の感性について考えてみたいと思います。

 

 

知っていますか?「雨夜の品定め」「遣(や)らずの雨」「青葉時雨(あおばしぐれ)」

「雨夜の品定め」
『源氏物語』第二巻「帚木(ははきぎ)」冒頭で、光源氏や頭中将たちは、女性について論評を繰り広げます。雨が続く夜に行われたので、この場面を「雨夜の品定め」と言い、一般に人物を品評することを表します。「品定め」だなんて、ちょっと失礼な気もしますが、トークに華を咲かせる男たちとは対照的に、家屋の外には闇が広がり、雨が降り注ぐ......。ある種の静寂に包まれながら、女性についてあーだこーだ言う男たちって、なんだかお茶目な気がします。

 

 

「遣(や)らずの雨」
たとえば、大好きな彼とレストランで食事を終え、彼が「そろそろ行こうか」と言う。けれどもそのとき、雨音が耳に入る。そして彼は上げた腰をゆっくり下ろし、彼女は笑顔で話しを続ける......。「遣らずの雨」と言うと、こんなシーンが思い浮かびます。

「遣る」とは、ある場所へ送ることを表し、「遣らずの雨」とは、お客様を引きとめるかのように降り出す雨を言います。心の内を雨になぞらえるなんて、なんとも奥ゆかしい表現ですよね。

「青葉時雨(あおばしぐれ)」
木々の青葉にたまった雨粒が、不意に落ちてくることを言います。青々とした若葉が雨や朝露に濡れ、陽の光を受けながらキラキラ輝いている様子が目に浮かびます。目の前の美しい光景と、滴に突然見舞われた驚きが伝わってくる、情緒豊かな日本語らしい表現ではないでしょうか。

 

 


いかがでしたか? 梅雨どきは雨をうっとうしく思うこともありますが、雨にまつわる日本ならではの表現に触れると、雨に対する見方が少し変わるかもしれません。毎日雨が続いても、穏やかな気持ちで受け止めて、潤いのある毎日を送りたいですね。