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良いことが重なる!?「重陽の節句」のお祝いに菊のおてしょ皿

2016.09.02

9月9日は、良いことが重なる最高の日!?

9月9日は重陽(ちょうよう)の節句。「節句」と聞くと、3月3日の桃の節句や7月7日の七夕を思い浮かべる方も多いと思います。

「節句」とは江戸時代に決められた5つの祝日のこと。1月7日の「人日の節句(七草粥)」、3月3日の「上巳の節句(桃の節句)」、5月5日の「端午の節句」、7月7日の「七夕の節句」、9月9日の「重陽の節句(菊の節句)」があります。

古来より、奇数は縁起の良い「陽数」、偶数は縁起の悪い「陰数」とされてきたため、縁起の良い「奇数が重なる日」を祝ったのが節句のはじまり。その中でも、最も大きな陽数である「9」が重なる日として、9月9日が「重陽の節句」に定められました。現代では他の節句に比べてやや影が薄い存在ですが、もともとは縁起の良い数字が重なる、とても良い日として盛大に祝われていた時代も長くあったのです。

重陽の節句に欠かせない「菊」の花

菊酒

平安時代には宮中で、江戸時代には城内で祝っていた重陽の節句。時代と共にその風習は庶民の間にも広まるようになり、同時に9月という時期的な背景もあって、収穫を祝う祭事としての意味合いが濃くなっていきました。

重陽の節句に欠かせないものといえば菊の花です。旧暦9月9日は新暦に当てはめると10月9日頃で菊の美しい季節。古来より菊は長寿の象徴として愛されてきた花。昔は菊酒や菊湯、菊枕などさまざまに菊を取り入れて節句を祝い、長寿を祈ってきました。

その後、新暦に切り替わったタイミングで、季節感がずれたこと、時期的に稲刈りなど農繁期だったこと等を背景に、重陽の節句の規模は徐々に縮小していったようです。

しかし、せっかくの五節句の締めくくり。縁起のいい数字が重なる良き日に、家族や友人たちとさまざまな恵みに感謝しつつ、食卓を囲む。そんなふうに気負いなく祝う、現代版菊の節句もいいものですよね。そんな秋の食卓を彩る愛らしい器、菊をモチーフにした豆皿をご紹介します。

400年の歴史を越えて愛される、手のひらサイズの有田焼

上段左から田清窯/菊花文菊花型 赤ぬり1,296円、瀬兵/七宝文菊花型 天啓花唐草紋 1,728円、吉右ヱ門製陶所/菊花文菊花型 マットイエロー 1,080円、下段左 宝泉窯/七宝文菊花型 古染草花 2,160円、徳永製陶所/七宝文菊花型 笛吹童子 1,728円(すべて税込)
上段左から田清窯/菊花文菊花型 赤ぬり1,296円、瀬兵/七宝文菊花型 天啓花唐草紋 1,728円、吉右ヱ門製陶所/菊花文菊花型 マットイエロー 1,080円、下段左 宝泉窯/七宝文菊花型 古染草花 2,160円、徳永製陶所/七宝文菊花型 笛吹童子 1,728円(すべて税込)

皆さんは「おてしょ皿」をご存知でしょうか? 漢字で書くと「手塩皿」。そのはじまりは室町時代、宮中の御前で手元に塩を盛る器として使われていたことから、手塩皿(おてしょ皿)と名付けられたといわれています。直径11センチ以内の小皿で、室町時代から宮中や大名の食卓で愛されるようになり、江戸時代に入ると有田地方で多くの形が制作されました。

今年は有田焼創業400年にあたり、改めて有田焼は大きく注目を集めていますが、その中でも、幅広い世代に人気の器といえばおてしょ皿。昨今の豆皿ブームの影響もあり、手のひらサイズの小さな器を日々の食卓に取り入れて楽しむ人がここ数年でぐっと増えました。豊富な色柄とデザインに加え、手頃な価格で購入できることもあり、コレクターの方も多いとか。

それでは、重陽の節句に使いたい、菊型のおてしょ皿とおすすめの使い方をご紹介しましょう。

菊の節句にぴったりのおてしょ皿いろいろ

宝泉窯/七宝文菊花型 古染草花、徳永製陶所/七宝文菊花型 笛吹童子

今回選んだおてしょ皿は、伊万里・有田焼 手塩皿collection創出プロジェクトから生まれた5枚。丸い皿は「七宝文菊花型」、横長のものは「菊花文菊花型」といって、文字通り菊の花をモチーフにしたデザインです。この形自体はいずれも江戸時代に使われていたものが、完全にそのまま復刻されています。この小さなおてしょ皿を江戸の人たちも使っていたのかと思うと、節句の食卓がより趣深いものに感じられそうですね。

田清窯/菊花文菊花型 赤ぬり、瀬兵/七宝文菊花型 天啓花唐草紋、吉右ヱ門製陶所/菊花文菊花型 マットイエロー

七宝文菊花型は直径9.5センチ、菊花文菊花型は長辺10.2センチ×短辺6.1センチと皿としてはごく小さなもの。ですから、塩や醤油などの調味料、薬味や箸休めのお漬物など、食卓に少量だけ出したいものを盛るのにおすすめです。菊花型は見た目にも華やかで、小振りながらも充分な存在感のあるおてしょ皿。写真のようにお惣菜を少量盛り付けるだけでも、テーブルが華やいだ印象になります。

菊花文菊花型の方には甘納豆と一口菓子をのせてみました。特に今回の2枚は赤と黄の品の良い色合いと、質感の異なる釉薬が独特の雰囲気を醸し出しています。お茶と共にお客さまへお出しするのにもぴったりですね。菊の花弁を優雅に表現した華やかな形は、お正月やお祝いごとの食卓でも活躍してくれます。

おてしょ皿は、手のひらサイズの小さな世界に、古来より伝わる日本の美意識や、縁起もののモチーフを配した、ストーリーを感じることのできる器です。9月9日の良き日、菊のおてしょ皿がある食卓で、重陽の節句を祝ってみてはいかがでしょうか? 古の風習に思いを馳せつつ、この一日を丁寧に過ごすことで、今年の残りの日々が実り多いものになるかもしれません。

抽選で5名様にプレゼント!<2016/10/31(月)まで>

記事内でご紹介した『おてしょ皿』を、抽選で合計5名様(お一人につき1枚)にプレゼントいたします。
<ご応募期間:2016年10月31日(月)まで>
※当選のご連絡は賞品の発送をもってかえさせていただきます。(11月中旬頃予定)

※応募は終了いたしました※

取材協力:伊万里・有田焼 手塩皿collection創出プロジェクト、九州陶磁文化館
文・スタイリング:柳沼 周子
写真:中島 仁菜