Lifestyle ライフスタイル

泡立て器で研ぐのはNG!?意外と知らないお米の炊き方と保存方法

2016.10.26
ご飯

美味しいお米を買ったら、正しく保存して、上手に研いで、そのお米本来の味を楽しみたいですよね。意外に知らない研ぎ方や保存方法を、五ツ星お米マイスターの西島豊造さんに教えてもらいました。ちゃんと炊けるようになると、品種ごとの味の違いがよくわかり、利き酒ならぬ利き米もできるようになるのだとか!

【研ぎ方編】水の中でお米をかき回していませんか?

お米を研ぐ女性

子どもの頃お母さんに習ったのは、水の中でお米をかき回す研ぎ方だったという人も少なくないと思います。でも、それも今は昔。

「昭和は精米技術が低かったので、研ぎながら糠(ぬか)も取っていたんです。でも今は精米機が完璧なので、汚れを取るだけ。水がない状態でかき回して、お米とお米の粒の摩擦でみがくんです」(西島さん)

"平成版"美味しいお米の研ぎ方は以下のとおり。ちなみに2と3の工程は、研ぐ前のいわば"すすぎ"にあたる部分。慣れれば最初から最後まで1分半ほどで終わります。

1.お米を計って深めのボウルに入れる。※ボウルのかわりに炊飯器の内釜でもOK。
2.浄水やミネラルウォーターを米が浸かる程度まで入れ、手で2~3回かき回し、汚れを浮かせてすぐに捨てる。※お米は最初に水に触れるときはよく水を吸うので、浄水やミネラルウォーターがおすすめ。
3.もう1度水をいれ(今度は水道水でOK)、2~3回かき回して捨てる。
4.水がほぼなくなったところで、ソフトボールを握るような形に手を広げて差し込み、20回かき回す。シャカシャカという音が出るくらいスピードを出してかき回すのがポイント。※お米とお米の摩擦でみがくので、ゆっくりだと摩擦がおきず汚れが落ちないため。
5.下に乳白色の研ぎ汁が溜まってくるので、水(これも水道水でOK)を入れて薄め、2~3回かき回して捨てる。5の工程は2回繰り返す。

「買ってから時間が経っている場合などは、もう一度4と5の工程を繰り返します。そのとき、4のかき回す回数は10回でOK。水は透明にならなくても大丈夫。むしろ、やりすぎると甘味もなくなってしまいます」(西島さん)

女性は指が細く上手に研げないこともあるので、100円ショップなどに売っている薄いポリ手袋をはめて研ぐのもよいそう。ネイルや手荒れの心配もなく、冬に水が冷たいときにも助かります。

一方、泡立て器やザルを使って研ぐのはお米を割ってしまうのでNG。無洗米だけは例外で、乾燥した状態で100回くらいかき回し、ザルにこすりつけて表面に新しいキズをつけて、水を吸いやすくしてあげるとよいそうです。

【水加減編】炊飯器で氷を入れて炊くのはアウト!

水

「水加減は炊飯器のメモリを見てしっかりと。適当にやると、お米本来の味がわかりません」(西島さん)

炊くときの水は、お米の甘さが出やすい浄水やミネラルウォーターがおすすめ。水の温度も大切で、冷たい方がベター。冷たい水で冷たいお米を研ぐとすぐに吸水が始まらないため、甘さのバランスがよくなるそうです。炊飯器の内釜に研いだお米と水を入れ、そのまま冷蔵庫で1~2時間冷やすとよいそうですが、時間がなければ冷たい水を入れて炊くだけでもかなり違うといいます。

「ただし、炊飯器で炊くときに"氷"を入れるのはアウト。それは土鍋のやり方なんです。土鍋なら蒸気が抜けますが、炊飯器は密閉型なので水加減がアバウトになりやすい。とくに一合や二合の少量だとシビアに反応してしまいます」(西島さん)

【炊飯編】炊飯器のタイマーがご飯をまずくする!?

炊き立てご飯

炊飯器でお米を炊くとき、使い方に気を付けてほしいのが炊飯器のタイマーだそうです。
「タイマーをかけて出かけると、炊き上がってからずっと保温していることも多いでしょう。炊き上がったらすぐにほぐさないと、お米とお米がくっついてしまいます。2時間経つと、味は半分くらいまで落ちてしまうんですよ」(西島さん)

お米を炊くときは炊飯器任せにせず、"ご飯"という一品料理を作っている気持ちでいることが大切なのだとか。

【保存編】冷凍ラップはふんわりお餅のように

あまったご飯を冷凍するときは、冷え切ってしまうと味が落ちるので、粗熱が取れたらすぐに冷凍するのがポイント。

「お米とお米のあいだに空気が入っていると、ふっくら解凍できるので、ラップでふわっとくるみます。ふんわり、お餅みたいにね。叩いたり、成型したりしてはダメですよ」(西島さん)

買ってきた白米の保存場所は、湿度と温度が一定の冷蔵庫の野菜室が最適。前述のとおり、冷やしたお米で炊くほうが、より甘味が引き立つメリットもあります。お店の袋は穴が開いているのでお米が呼吸を続けて味が落ちていくので、密閉式の食品保存袋に入れ替えたほうがよいとのこと。そのとき、一合や二合など一回に炊く量ずつ小分けにしておけば、いろいろな品種を買っても使い分けやすくなります。

「一度に2~3種類買って気分によってお米を変える女性のお客さんも多いですね。たまに"美味しいお米は?"と聞かれるのですが、全部美味しいので(笑)、ねばりやかたさなどの好み、あとは合わせたい料理のジャンルなどを具体的に教えてもらえると合うものをおすすめできます」(西島さん)

この秋は正しい炊き方で、いろいろな新米の味を食べ比べてみてはいかがですか?

<関連記事>
北海道米が美味しくなった!女性のキレイと健康を保つ「ご飯」習慣とは
http://maico.maihada.jp/lifestyle/20160920/

西島豊造さん プロフィール

五ツ星お米マイスター。東京都・目黒のこだわり米専門店「スズノブ」3代目。新しいお米の時代を作っていきたいという考え方から作り上げた、独自プロジェクト「Suzunobu Project Rice」を活用しながら、産地と消費者をつなぐパイプ役として、地域ブランド米作りと地域活性化を手伝っている。

出典: http://maico.maihada.jp/

Text:Emiko Furuya