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バリスタ緑茶でお家カフェ!緑茶とおいしいお茶請けの組み合わせ

2016.11.08

見過ごされている日本茶の素晴らしさを発見

GREEN DRIPPER

まるでコーヒーを淹れるワンシーンのようですが、こちらは緑茶専用のドリッパー「GREEN DRIPPER」。

スペシャルティコーヒーというジャンルはすっかり定着し、多くの人が産地や焙煎方法はもちろん、コーヒー豆が育つ農場にまで興味を持って豆を選ぶようになりました。しかし、私達日本人のお茶の時間にとって一番身近だった存在「緑茶」はどうでしょう? ペットボトルのお茶が普及し、コーヒーをはじめとした日本茶以外の選択肢が増え、緑茶を出されれば美味しく飲むけれど、その機会自体がずいぶん減ってしまった、という方が多いのではないでしょうか?

そんな日本人の緑茶をめぐる環境に「もったいない」と疑問を持ったのが、GREEN DRIPPERを開発した、クリエイティブディレクター兼デザイナーの谷本幹人さん。見過ごされている日本茶の素晴らしさを、幅広い世代の日本人にはもちろんのこと、海外の緑茶ファンにも改めて伝えていきたい、との想いから彼が選んだのは「緑茶を楽しむ過程をデザインする」ということでした。

緑茶の芳醇な魅力を引き出す新スタイル

この緑茶専用ドリッパーの生みの親である谷本さん、実はもともと熱狂的なコーヒー好きだったのだそう。「凝り性なもので、はまりながらコーヒーについて色々と調べ物をするようになったんですね。コーヒーと緑茶には共通点が多い。そんな中、スペシャルティが完成されているのは、むしろ緑茶のほうじゃないかって思うようになりました」(谷本さん)。

そこで谷本さんが考案したのが「green brewing」。コーヒーを美味しく楽しむための道具や抽出の理論、それを専門に行う「バリスタ」の存在など一式を緑茶で実現できるパッケージです。

GREEN DRIPPER
ドリッパーは長崎県、茶こしは新潟県、スタンドの曲げは滋賀県、スタンドの表面処理は大阪府、木部は北海道と、オールメイドインジャパンの茶道具

ハンドドリップで緑茶を楽しむ「GREEN DRIPPER」をつくり、単一品種の茶葉を中心に7種のスペシャルティ煎茶をセレクト。茶葉を選ぶ際もなるべく先入観を持たず、今本当に美味しいと思う緑茶の味わいを追求したそうです。お茶屋さん、バリスタ、茶道具を作る各地の職人さん、みんなの力を結集して、日本茶の新しいスタイルが誕生しました。

驚くほどの香り、そして味の違いに魅せられる

そんな谷本さんに、maico読者の皆さんへ特におすすめの3種の茶葉をセレクトして頂き、それぞれの味わいを絶妙に引き立てるお茶請けとのペアリングを教えて頂きました。飲み比べてみると、緑茶にこんなに豊かな香りと味わいがあったこと、そして品種や産地によってまったく異なるキャラクターを持っていることに改めて気付かされます。奥深い日本茶の世界への導入編として、ぜひ参考にしてみてくださいね。

1:鹿児島県 頴娃の「はるもえぎ」&スイートポテト
GREEN DRIPPER「はるもえぎ」

緑茶に詳しくない方でも知っているであろう「やぶきた茶」。はるもえぎは、その孫にあたる品種です。非常にバランスの取れた味わいで、緑茶と聞いて皆が想像する王道の美味しさを持った茶葉。どんな人にも愛される飲みやすさがあり、谷本さんがペアリングとしてぜひおすすめなのが、こっくりとした甘さの「芋栗系」のお菓子なのだそう。「やぶきたに続くニュースタンダードとして一押しの茶葉です。こちらの湯温は70度で。緑茶らしい美味しさを楽しんでください」(谷本さん)。

2:鹿児島県 合組(ブレンド茶)の「香蘭」&おかきいろいろ
GREEN DRIPPER「香蘭」

超強火焙煎による香ばしい味わいが際立つ「香蘭(こうらん)」。飲み比べてみると、香蘭にはきなこのような香ばしい風味が感じられるのですが、それは「火入れ」という工程の温度の高さによるもの。コーヒーでいうところの「深煎り」のようなもので、香蘭は約120度という高温で焙煎されています。そのかぐわしい風味によくマッチするのが、お煎餅やおかきなどの米菓。海苔や醤油などの風味にも負けず劣らず。いつまでもお茶の時間を楽しんでいたいような、どこか懐かしさのある美味しさです。

3:静岡県 俵峰の「宵の七曜星」&ガレットブルトンヌ
GREEN DRIPPER「宵の七曜星」

まろやかな甘みが特徴的な「宵の七曜星」。紅茶と同じ萎凋(いちょう)と呼ばれる工程を経て、浅蒸しの微発酵茶です。甘みのなかにもすっきりとした味わいがあり、どことなく紅茶を思わせる風味もあるため、焼き菓子やケーキなどと相性抜群。バターをたっぷり使った素朴な焼菓子、ガレットをこんなに美味しく引き立てるお茶があること、思わずブルターニュの人達に教えたくなるペアリングです。

以上3種類ご紹介したスペシャルティ緑茶とお茶請けのペアリングですが、こちらはほんの一例。「green brewing」の取扱い茶葉も全7種類がありますし、どのお茶であっても一煎目と二煎目ではかなり味わいが違ってきます(「GREEN DRIPPER」は三煎目まで美味しく頂けるそう)。丁寧に淹れた日本茶で、気持ちが豊かにほぐれるティータイムを過ごしてみてはいかがでしょう。

取材協力:green brewing
https://greenbrewing.jp/
文・スタイリング:柳沼 周子
写真:中島 仁菜