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抗酸化や肥満予防に!注目のタイ発スーパーフード「ライスベリー」って

2017.03.31
最近、タイ・バンコクで注目されている「ライスベリー」。栄養豊富で抗酸化や肥満予防などの美容や健康への効果が期待されており、日本でもじわじわと注目されているようですね。タイ在住3年半の筆者が、ライスベリーの特徴や現地での食べ方などを紹介します。

タイ・バンコクで注目を集める「ライスベリー」

タイで注目を集めている「ライスベリー」。

ライスベリー(riceberry[ข้าวไรช์เบอรี])はタイの紫米です。国際色豊かで美容や健康に関心の高いバンコク女性をはじめタイ人のなかでの知名度は高く、1年に一度バンコクで開催される、アジア最大の食の祭典「THAIFEX-World of Food Asia」に出展されました。

日本でも2016年に開催された「FOODEX JAPAN2016」で初めて紹介されています。

 

 

抗酸化や肥満予防など、栄養豊富な「ライスベリー」

ライスベリーは、タイ米の最高級品であるジャスミンライスと黒ジャスミンライスを配合させた種で、深い紫色をしています。ジャスミンライスの香りと味の良さ、黒米の高い栄養価を受け継いでいます。

2003年ごろに農業共同組合省の指導の下、栄養価の高いお米の開発を目的にドクターが発案、タイで栽培が始まり、研究に研究を重ねてできたブランド米です。厳しい審査基準を有しており、無農薬、有機栽培というバックグラウンドという観点からも安心、安全なお米です。

色がきれいで美味しいというだけでなく、栄養豊富なところも注目に値します。

紫色という色は一般的にポリフェノールの多さで知られています。このライスベリーも同様で、含有量はブラックベリーの約2.5倍。この紫の色は目の健康にも役立ちます。他にもベータカロチン、ガンマオレザノール、ビタミンC、E、葉酸、亜鉛、鉄分、食物繊維、オメガ3など高い含有量を誇っています。

 

 

外国人や富裕層タイ人御用達のスーパーマーケットTOPS Marketで売っているライスベリー。生米は1kgあたり100バーツ~150バーツ(約300円~450円/1バーツ=3.1円、以下同)。

 

 

外国人や富裕層タイ人御用達のスーパーマーケットTOPS Marketで売っているライスベリー。すでに炊いてあるパウチのご飯は、1つ150g入り39バーツ(約120円)。

 

 

ライスベリーに含まれる栄養には、どんな健康・美容効果が期待できるでしょうか?

まずお米の持つ豊富な食物繊維とガンマオレザノールは、胃の病気からのリスクを減らし血液の糖の吸収を穏やかにする作用があるため、糖尿病や肥満の予防、コレステロールのコントロールに役立ちます。低GI値(62)なので血糖値の上昇も穏やかです。

ベータカロチン、ビタミンC、Eはともに老化を遅らせ、胃がんや肺がん、脳卒中や心臓病のリスクを軽減。タンニンを含むポリフェノールは、高い抗酸化作用を促しがんを予防します。オメガ 3は魚のDHAなどと同様、代表的な必須脂肪酸です。葉酸、鉄分、亜鉛も多く含んでおり、女性にはうれしい貧血予防にも役立ちます。

ライスベリーの米ぬかは、他の果実飲料や緑茶に比べると100倍の抗酸化物質を含むことがわかっています。深くて美しい紫色の小さな粒は、栄養素の宝石ともいえそうです。 (出典:RGD&RCS、JETRO、THAIFEX)

食事やスイーツ...食べ方のバリエーション豊富なライスベリー

気になるところはその食べ方。タイは日本と同じ米文化ですが、お米を食事だけでなくスイーツにも使うのも一般的です。

ライスベリーはスーパーフードとして期待できる食材なので、主に健康志向をうたったレストランやカフェ、高級レストランで積極的に取り入れられています。レストランでは100%ライスベリーのご飯で提供されますが、白米も用意されていて、どちらも選べるようになっています。

市販されているライスベリーは1kgの真空パックが多く、デパートの食品売場や外国人、富裕層向けのスーパーでの取り扱いが多いようです。

白米に食べ慣れていると、見た目と味と香りが気になり食べづらいこともあるでしょう。日本人には他の雑穀と同様、普段の食事には2割~3割程度混ぜて炊くのがおすすめです。

では、ライスベリーを提供しているお店を紹介しましょう。


●EAT WELL CAFÉ
バンコクにあるWELLホテル内のカフェEAT WELL CAFÉ。外国人や富裕層御用達のバムンラート病院のドクターが体調に合わせたメニューを提案しているカフェです。

EAT WELL CAFÉではセットランチが一律250バーツ(約780円)で提供されていて、何種か選べるようになっています。写真はSalmon Phad Chというサーモンソテーのヘルシーセットランチです。真ん中の黒いご飯がライスベリーを炊いたもの。左の小鉢に入ったものがキヌアとブロッコリーのソムタム風サラダ、右がタイ風チリソースでソテーされたサーモンです。

ライスベリーの食感は玄米に似てプチプチとして噛みごたえがあり、香ばしく奥の深い薫りが鼻に抜けます。

 

 

●Alive
バンコクを走るBTSというスカイトレインの駅構内にあるランチボックスショップ。2016年12月に新しく開店、ライスベリーを使ったお粥も販売していて、食にこだわる客層から毎日人気を集めています。

写真はお魚のセットランチ、黒い容器の左下がライスベリーを炊いたご飯。右は川魚のチリソース蒸し、ライスベリーの上はグリルしたトマトとエリンギです。ヘルシーさを意識して油も少なめのメニューです。ランチボックスの左上にあるのはライスベリーのお粥です。これで89バーツ(約270円)。他のメニューでも提供されるご飯はライスベリーです。

ライスベリーのお粥は、お米本来の風味と食感を生かしたとても優しい味。おかゆには魚やニンジン、コーン、唐辛子などが入っています。売れ行きは上々のようで、タイ人女性も買う姿を多く見かけました。人気の高さが伺えますね。

 

 

お店のスタッフの店員さん。笑顔で対応してくれました。

 

 

●Wantong Café
ライスベリーケーキ。95バーツ(約270円)。

ライスベリーを使ったケーキを提供する珍しいカフェを発見しました。タイスイーツではお米を使ったものは多いのですが、洋菓子に使うのは珍しいのです。この店は、バンコクでは有名な買い付け市場でもあるウィークエンドマーケットの中にある人気のカフェ。

見た目の黒々としたインパクトとは裏腹に、スポンジもクリームも空気を含んでふんわりとした仕上がり。クリームに練りこんであるライスベリーの食感と香りがちょっと日本のおはぎを思い出させる、そんな優しい味のケーキです。ちなみにクリームには炭も練りこんであるので、こんな黒々とした色になっています。太陽の光が差し込む癒しの空間のカフェで、ショッピングに疲れた体には心も体もリフレッシュできる素敵なお店です。

 

 

ドリンクやスナックにも!バンコクのスーパーやデパートで売っている「ライスベリー」

中央の紫のパッケージがライスベリーのドリンク。甘さ控えめで、かすかにお米を感じる飲みやすいミルクタイプのドリンクです。3本入りパック40バーツ(約120円)。

 

 

ライスベリーとバナナのチップス。ライスベリーはほとんど感じませんでしたが、ほぼバナナチップスの味。軽い食感に自然な甘さで食べやすい。59バーツ(約180円)。

 

 

デパートにあるグルメマーケットで見つけたライスベリーミルク。砂糖不使用なのに甘味を感じます。素朴で、お米とライスベリーのほのかなコクを感じる味でした。1本60バーツ(約180円)。

 

 

丸型のおせんべい。日本のポンせんべいのようなもので、お子さんのおやつに最適。何も味を加えていないお米本来の甘味とこうばしい香りが、あとを引くナチュラルスナックです。1パック10ピース入り、90バーツ(約270円)。

東南アジア有数の大都市であるバンコクは、ビジネスや観光などで世界中の人々が集まる都市です。筆者がバンコクに滞在しはじめた3年半前と比べると、オーガニックの野菜やナチュラルフード、ハンドメイドを扱うファーマーズマーケットなどが増えました。世界の美容や健康の流行を感じ取れるバンコクで、ライスベリーがどんなふうに広がっていくのか、日本でもどのように広がっていくのか、今後が楽しみです。

 

 

<Text&Photo> 岩田 祐子
日本箸文化協会/国際箸学会 認定箸講師。10年前よりボランティアを通じて小学校やカルチャースクールで日本の箸使いの大切さを伝える活動に従事。2013年10月より夫の転勤でバンコクに移住。タイ料理やカービング、タイ語などタイの文化を学びながら、駐在日本人向けに箸使いの指導や箸作りのワークショップの開催、子どもたちに食育を行っている。