Lifestyle ライフスタイル

伝統の技法×新しいデザインが素敵!毎日使いたい藍染めのストール

2017.10.06

伝統的な藍染と型染めの技法を用いて、すべて手作業で作られている「ものあい」の作品は、ハンカチやストール、ポーチなど毎日使いたくなるものばかり。作品に込められた作り手の思いとともに、毎日の暮らしになじむ藍染の魅力をお伝えします。

 

 

藍染と型染めの伝統を受け継ぐ「ものあい」

ご実家が藍染印半纏(あいぞめしるしばんてん)の製作を営んでいらっしゃる相澤択哉さん。江戸時代から伝わる伝統的な技法をもとに、「ものあい」のものづくりを展開しています。

「半纏は一部の方に向けたものなので、もっと身近なもので多くの人に藍染の魅力をご紹介できればと思い、『ものあい』というブランドを立ち上げました。ラインナップはハンカチやストール、ポーチなどの小物類がメインです。種類は多くはありませんが、使い勝手を考えて種類ごとに生地から選んでいます。

たとえばハンカチの場合、少し大きめながらポケットに入れてもふくらまないくらい非常に薄い生地を選び、他の物と洗濯しても色移りしないように工夫するなど、普段から身近で手軽に使えるものを作っています」(相澤さん)。

画像提供:ものあい
精密画のように緻密な模様から大きなモチーフまで、伝統的な技法を用いて表現している「ものあい」の藍の染物。ハンカチにも様々な表情が生まれます。

 

 

丸が重なる愛らしい模様で、伝統の藍染に新しいデザインを

「ものあい」の作品は、江戸時代から伝わる「型染め」という染めの技法を用いることで、藍染の布に様々な表情を与えています。

画像提供:ものあい
型紙をずらしながら長い反物にのりを丁寧に塗っていく「型付け」の作業。緻密さが求められる作業です。

「型染め」というのは、特別な型紙を用いて反物を染める技法のこと。 まず、渋紙といわれる和紙などを彫った型紙を、染めたい反物の上にのせます。そして、型紙の上から反物に防染のりを塗っていき、乾燥させます。反物が乾燥したら染色し、のりを洗い落として再度干します。すると、のりがついていたところは染まらずに残る、という仕組みです。

 

 

画像提供:ものあい
「型付け」後、のりが乾いた布を染料の藍汁が入った藍甕(あいがめ)で染め、のりを洗い落として干す。たくさんの工程を踏んでやっとひとつの反物が出来上がります。

ものあいの作品はすべて、相澤さんがデザインと手彫りをした、オリジナルの型紙で染められています。

「型紙のデザインは、羽や麻の葉、唐草など昔からモチーフにされているものや、縞(ボーダー)など世界的にも親しまれているモチーフを取り上げることが多いです。現代の暮らしになじむようにイメージしながら、デザインを起こしています。私の型紙はすべて丸キリという道具で彫っているので、大小の丸の集合でデザインされているのが特徴です」(相澤さん)。

ものあいの作品がどれもほっこり優しく可愛らしい印象なのは、全ての模様が丸の集合体だからなんですね。染物の型紙作りは難しい技術で、熟練した職人は減少の一途だそう。

「型紙を作る作業は、家業でも初めての工程なので、伊勢型紙で有名な白子に出向いてアドバイスをいただくなどしながら、少しずつ自分なりの製作法を形にしていきました」(相澤さん)。

日本の伝統技法である藍染に、現代になじむデザインを取り入れたいという思いから、伝統の型紙作りに挑戦することで生まれた、ものあいのテキスタイル。良いものを身近に使って欲しいという、作り手の気持ちがしっかりと伝わってきます。

 

 

画像提供:ものあい
大きさの異なる丸でデザインされた型紙。35種類ほどのオリジナルの型紙で、作品を作り上げています。

 

 

育てるように色合いの変化を楽しめる藍染のストール

ものあいのストールは、藍染・型染めが施された薄めの生地と、透けるほど薄い綿生地を重ねあわせた、軽くて繊細なストールです。無地の面と、柄の入った面があるので、服装に合わせて変化を楽しめるのも魅力的。

「シンプルなワンピース、コート、シャツなどには柄を表にしてふわっと羽織るように。柄のあるジャケット、シャツなどには無地を表にしてくるっと軽く首に巻いて。それぞれの方がそれぞれの使い方をして、お楽しみいただければ幸いです」(相澤さん)。

また、使っていくうちに少しずつ淡く変わっていく経年変化が藍染の魅力だと語る相澤さん。
「経年変化に気を遣い、丁寧にお手入れしなければいけませんかと聞かれることがありますが、藍はもともと野良着も染めていた色。お好きな使い方、それぞれのお手入れで、変わっていく色合いを楽しめるものだと思います」。

画像提供:ものあい
表、裏、それぞれの魅力が楽しめるストール。和服にも洋服にもなじみます。「まるさんかくしかく」のストール。9500円(税抜き)

 

 

画像提供:ものあい
「太ボーダー」のストール。9500円(税抜き)

 

 

新しいデザインや工夫で、日本の良いものの魅力を再発見してほしい。そんな思いが込められた藍のストールは、長く愛用できる一品になりそうですね。


<取材協力>ものあい

 

https://www.mono-ai.jp/

 

 

Text:Hiroko Nakayama