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美文字に見える!気持ちが伝わる年賀状の書き方講座

2017.12.08

紙の年賀状には、SNSにはない温かみがあります。文字を上手に書くための筆記用具の選び方や美文字に見せるコツ、気持ちを届ける文章の書き方などを、米肌アンバサダーの奥島美帆さんが体験しました。

 

 

手書きの年賀状の効果とは?

講師の青木多香子さん。(社)手紙文化振興協会認定 手紙の書き方コンサルタント。講座・企業研修、新聞・雑誌等を通して、手紙の力を広める活動を行う。テレビ・ラジオ出演、新聞雑誌掲載も多数。

なぜ今、手書きの年賀状が見直されているのでしょうか?

「最近、手元に届いた手紙を想像してみてください。数カ月前のものでも、こんな絵柄だったとか、こんな内容が書いてあったとか、けっこう思い出せるはずです。それこそが、手書きの力。メールやSNSのメッセージはすぐに流れていってしまいますが、手書きの手紙やはがきには熱量が感じられ、記憶にも深く残ります」(青木先生)。

以前は通信手段のひとつだった手紙も、今は気持ちを伝えるツールに変わってきているとのこと。年賀状も手書きのフレーズがひと言添えられているだけで、ぐっと温かみのあるものになると言います。

「たとえば、前の人と同じ"お元気ですか?"という言葉を書いたとしても、書くときは相手のことを思い浮かべますよね。そのひと手間が相手にも伝わると思うんです」(青木先生)。

 

 

万年筆で書くと、文字が上手に見える

まずは紙と筆記具の用意から。シールやスタンプで空いたスペースを飾るのもおすすめ。

年賀状を書くことは、紙(はがき)や筆記具を選ぶことから始まると青木先生は言います。

「紙(はがき)の絵柄は、季節に合うものを選びましょう。年賀状なら、雪の結晶や雪だるま、椿、南天などの絵柄の入ったもの。ほかには干支や富士山、だるまや松竹梅、七福神といった縁起物も、相手の幸運を願う気持ちも一緒に伝えられるのでおすすめです。遠方の人に送るなら、地元の風景なども面白いかもしれません」(青木先生)。

紙は、絵柄はもちろん、素材も和紙や画用紙など多様で、どれを選ぶかに個性やセンスを発揮できます。シンプルなデザインなら、シールやスタンプでデコレーションすると華やかに仕上がります。

「筆記具は、万年筆がおすすめです。色の濃淡が出やすく、紙によってにじみも出て味わい深い。しかも、トメ、ハネ、はらいが筆跡に残りやすく、文字を美しく見せてくれるんです。太さは細字より中字や太字のほうが、文字にパッと目がいくので読みやすいですよ」(青木先生)。

万年筆は流れるような書き心地が気持ちよく、一度使うとクセになりそうです。インクの色は黒が一般的ですが、青やブルーブラックなども明るく爽やかな印象になり、おすすめだそう。購入のときは試し書きをして手にフィットするものを選ぶのがポイント。手頃なものなら1000円くらいから見つかります。

万年筆以外では水性ボールペンもOK。逆にNGなのは、こすると消せるペンや鉛筆。色はなんでもかまいませんが、絶交や別れを意味する赤は避けたほうがよいそうです。

 

 

文字を立派に美しく見せるコツ

青やブルーブラックの万年筆で書かれた青木先生のお手本。

文字を立派に美しく見せるコツは以下の3つだそうです。

1.大きく書くこと
2.文字の大きさは、漢字:ひらがな=10:8
3.中心線を意識して書く


「文字は大きく読みやすく、が基本。私自身は、"ありがとう"や"感謝"など、気持ちを込めたい言葉はさらに大きめに書いています。縦横の中央がそろうとバランスよく見えるので、慣れないうちは罫線が書かれたはがきを使ってもよいですよ。縦書きのほうが多少改まった印象がありますが、書きやすいほうで問題ありません」(青木先生)。

達筆でなくても丁寧に書くことが大事。また、文字の美しさ以前の問題として、名前の漢字間違いには要注意。とくに「渡辺」や「斉藤」などの苗字にはいろいろな漢字があるので、事前に確認しておくと安心です。

 

 

脱マンネリ!気持ちが伝わる文章とは?

「最近はあまり手書きの文字を書かなくなっています」と話す米肌アンバサダーの奥島美帆さん(右)。

「気持ちが伝わる文章を書くには、相手の顔を思い浮かべて書くことが大切です。背伸びをせずに、等身大の自分の言葉で書くほうが伝わりますよ。また、書いているときの気持ちが出やすいので、気分がすっきりしている朝に書くのもおすすめ。BGMをかけるのも、リラックスしつつ集中できていいですよ」(青木先生)。

何を書いたらよいか悩む人もいると思いますが、年賀状をふくめ、手紙やはがきの文章の基本構成は「あいさつ」「本文」「むすびの言葉」の3つだけ。

年賀状の場合、あいさつは「あけましておめでとうございます」「謹賀新年」などの賀詞が相当。本文としては感謝・抱負・応援などの内容がふさわしく、具体的には「○○さんのおかげで~」「今年こそ~に挑戦します」といった文章が入ります。

むすびの言葉は2つあり、ひとつは「よい1年になりますように」「たくさんの幸せが舞い込みますように」など相手の幸せを願う、いわばおまじないの言葉。もうひとつは「今度、遊びに行きます」「またお目にかかれる日を楽しみにしています」など次につながる言葉です。

「"~しますように"というおまじないの言葉は、書いた自分も幸せな気持ちになれるし、受け取った相手にも喜ばれます。使いやすく、年賀状にもおすすめです」(青木先生)。

先生の説明を一通り聞いたあとは、実際に年賀状を書いてみる実践ワーク。奥島さんは2018年の干支にちなんだ犬のイラスト入りのはがきを選択。文字は青い万年筆で書き、最後に梅の花のシールをアクセントとして添えました。

 

 

奥島さんが友人に向けて書いた年賀状。「バランスがよいですね」と青木先生。

先生の教えのとおり、文字を大きく書き、漢字とひらがなのバランスに気を配ったという奥島さん。実際に書いてみると、想像していたよりスラスラと気持ちよく書けたようで、「今年は年賀状に入れる手書きの文章をもっと増やしてみようと思います。万年筆の練習もしたいですね」とにこやかに話していました。

 

 

年賀状を書くのが楽しみになる和やかな講座でした。

丁寧な文字で書かれた年賀状には、思いを届ける力があります。SNS時代だからこそ、心を込めて年賀状を書いてみませんか?

 

 

<取材協力>手紙文化振興協会

 

http://www.tegami.or.jp/

 

 

Text:Emiko Furuya
Photo:Kayo Takashima