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おうちがパワースポットに!?福を呼び込む「招き猫」の選び方&飾り方

2018.01.02

新しい年の始まりに、招き猫を自宅に飾って福を招いてみませんか。約700点の招き猫を展示する「招き猫美術館」(岡山県岡山市)の学芸員・虫明比斗子さんに招き猫の意味やご利益、飾り方などを聞きました。

 

 

なぜ、猫が縁起物になったの?

招き猫の由来には諸説があるそうですが、そもそも猫がペットとして庶民のあいだに広まったのは、江戸時代の中期から後期頃だそうです。

「奈良時代に仏典を中国から日本へ運ぶ際、仏典をねずみにかじられないように、猫も一緒に運ばれてきました。最初は貴族のペットでしたが、その後、都が江戸に移り、猫の数も徐々に増えて、江戸時代中期には庶民が猫を飼うことが一大ブームになりました」(虫明さん)。

そうしたなかで、「猫を飼うことで幸運が訪れた」というような言い伝えも生まれ、猫のもつ癒しの効果も手伝って、猫が縁起物として広まっていったようです。

画像提供:招き猫美術館
招き猫は素材、サイズ、色もさまざま。

 

 

招き猫はどうして手を挙げているの?ご利益は?

招き猫といえば、手を挙げているポーズが特徴的ですが、よく見ると左手を挙げている猫もいれば、右手を挙げている猫もいます。なかには両手を挙げている猫もいるそうです。

「右手を挙げてお金を招く、左手はお客様や人の縁を招く、両手を挙げている招き猫は幸運を招くといわれています」(虫明さん)。

招き猫は商売繁盛の縁起物としてよく知られていることもあり、どちらかといえば左手を挙げている招き猫が多いよう。ちなみに、右手が「お金を招く」といわれるのは、右手が利き手の人が多いので、利き手を使って仕事をすればお金も入ってくる、という意味合いから。一方、左手が「お客様や人の縁を招く」といわれるのは、遊郭などでは左手を使って合図を送り、客を呼んでいたことに由来している、という説があるそうです。また、招き猫の手が高いと遠くの福を招き、低いと近い福を招くのだとか。

「カラフルなものが多いのは風水の影響もあると思います。それぞれの色には願いが込められていて、意味もあるんですよ」(虫明さん)。

一般的に色ごとのご利益は次のようにいわれています。期待できるご利益は、かなりいろいろありますね。

・白......開運
・赤......病封じ
・黒......魔除け
・金......金運
・桃......恋愛成就
・緑......学力向上
・青......家内安全
・紫......長寿

 

 

日本だけじゃない!世界に広がる招き猫

招き猫の素材として一般的に多いのは、焼き物。ほかに木彫りや石、紙などがあるほか、全国各地には土人形や張り子の形状をした「郷土招き猫」と呼ばれる招き猫もあります。また、座っている招き猫だけではなく、立ち姿の招き猫もいます。

「最近は現代アートの作家さんが招き猫をモチーフにした作品を作ることも多く、段ボールを素材にした招き猫を作っている方もいます。縁起がよいといわれる動物は猫のほかにもいますが、猫ほど多様な表現をされている動物はいないのではないでしょうか。そのあたりもおもしろいと思いますね」(虫明さん)。

招き猫文化は日本独自のものですが、近年は海外での注目も高まっているそうで、フランスのバカラ社やスペインのリアドロ社も招き猫を製造しているとのこと。

「近年、世界的に日本の文化が高く評価されていますが、招き猫もそのひとつ。今後は招き猫にあまり興味がなかった日本人の方が、海外で注目されていることを知って逆に興味を持つこともあるのではないでしょうか。招き猫は国内でもさらに注目されていくと思います」(虫明さん)。

画像提供:招き猫美術館
招き猫美術館のキャラクター「ラッキーちゃん」(左)、同館に展示されている「良縁招き猫」(右)。

 

 

招き猫はどう選ぶ?自宅での飾り方は?

招き猫はいつ、どこで、買い求めるのがよいのでしょうか。

「購入するタイミングは、お客様がご自身の願いをかなえたいと強くお望みになったときがよいと思います。また、さきほど申し上げたとおり、色によってご利益が違いますので、それぞれご希望にあった招き猫を選ばれるとよいと思います」(虫明さん)。

招き猫を購入できる場所は、百貨店や同館のような場所。また、招き猫の素材は焼き物が多いので、常滑焼や瀬戸焼、九谷焼といった有名な焼き物の産地に行けば、熟練の職人さんが作る招き猫をお土産屋さんで買えることも多いようです。

「招き猫も現在は手頃なものもありますので、自宅で飾られることも増えています。飾る場所は、リビングや玄関など、人がよく通るところがよいでしょう。また、東や南など明るい方向に向けておくのがよいとされています」(虫明さん)。

基本的に招き猫にはご利益の有効期限のようなものはなく、一度買ったら半永久的に飾っておいてOK。ただ、割れてしまったり、汚れてしまったりして手放したい場合は、神社や同館などに納めて供養してもらうのがよいそうです。

 

 

画像提供:招き猫美術館
700体のコレクションを誇る招き猫美術館。

大きさや色はもちろん、表情やポーズも多様な招き猫。幸せな2018年への願いを込めて、お気に入りの招き猫を自宅に飾ってみませんか。

 

 

<取材協力>招き猫美術館 

 

http://www.manekineko-m.jp/

 

 

Text:Emiko Furuya