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うららかな春を満喫!レストランのような観光電車でプチ旅行へGO!

2018.04.17

旅するレストランという、心躍るキャッチフレーズが付いた「52席の至福」は、西武鉄道が運行する全席レストラン車両の観光電車。2016年4月より土休日を中心に年間100日程度走っています。

 

 

西武 旅するレストラン「52席の至福」とは?

画像提供:西武鉄道
4両編成の「52 席の至福」

コースは、午前中に都心を発車して秩父へ向かう「ブランチコース」と、夕方に秩父を発車して都内へ向かう「ディナーコース」の2つがあります。今回は「ブランチコース」に乗車したつもりで、紹介していきましょう。

乗車は、池袋駅または西武新宿駅から。4両編成の「52席の至福」の乗車口にはレッドカーペットが敷かれ、スタッフの笑顔の出迎えに期待が高まります。

「52席の至福」のデザインは西武線の代表的な観光地である「秩父」がモチーフ。外装には秩父の四季や荒川の水の流れが色とりどりに描かれ、楽しい雰囲気です。1~4号車ごとに春夏秋冬を表しており、たとえば1号車は芝桜や長瀞の桜を表現した「春」のイメージなのだそう。

 

 

画像提供:西武鉄道
開放感たっぷりの客室車両(2号車)

いざ乗車してみると、今度は内装に目を奪われます。車内のインテリアは渓谷などの自然がモチーフ。客席車両である2号車と4号車の天井には、それぞれ柿渋和紙と西武線沿線の材木である"西川材"を使われています。また、キッチン車両の3号車の天井は杉板です。

外装と内装のデザインはいずれも隈研吾氏が担当。隈氏といえば、和をイメージしたデザインが特徴的で新国立競技場なども手掛ける日本を代表する建築家です。

「和紙や木材を多用しているので、お客さまからも『落ち着いた温かい空間』だとよく言われます。また、隈研吾氏のほかの建造物を知っているお客さまは、とくに4号車の天井を見ると『やっぱり隈研吾デザインだね』とおっしゃいます」(西武鉄道 広報部 中島優美さん)。

 

 

画像提供:西武鉄道
西川材を使用した4号車の天井

電車の名称のとおり、定員は52名。車両改造前の定員は1両137人だったところを、現在は1両最大26名で贅沢に使用。テーブル間の距離やソファの幅も広く、ゆったりくつろげます。

 

 

レストランさながらのフルコースを車内で

画像提供:西武鉄道
ブランチコースの一例(写真はイメージです)

電車の旅は約3時間。そのうち2時間前後をかけて、料理をゆっくり味わいます。「ブランチコース」は、前菜・スープ・メイン・パンorご飯・デザートのコース仕立て。料理は季節ごとにかわり、有名店のシェフなどが監修しています。

「著名なシェフの重厚感あふれるメニューから、新進気鋭のシェフの若々しいメニュー、そして沿線にゆかりのあるシェフの地元を感じられるメニューまで、毎回違うレストランにきた気持ちになってもらえるように、さまざまなシェフに監修をして頂くようにしています」(中島さん)。

料理へのこだわりは、「キッチン車両で調理した出来立てを提供すること」と「沿線を感じられること」だそう。

「監修シェフにはなるべく電車内で調理の仕上げができるメニューを考えてもらっています。また、調理スタッフのリーダーは、監修シェフと綿密な打ち合わせを重ね、監修シェフが納得するまで味の再現度を高めます。食材は地元秩父のものを1つは取り入れるようにし、ほかもなるべく埼玉県産の食材を使うよう心がけています」(中島さん)。

料理のお供に楽しみたいワインや日本酒も秩父エリアのものが充実。秩父産のウイスキー「イチローズモルト」に至っては、同列車のために1樽買い上げているそう。紅茶やお茶、ビールにも秩父や埼玉県内のものをそろえています。

 

 

車窓を流れる季節の風景も味わいながら

画像提供:西武鉄道
ダイナミックに移り変わる車窓の風景に感動!

料理だけでなく、車窓を流れる景色もまた、味わい深いものです。ブランチコースの出発駅である池袋駅または西武新宿駅からしばらくは都心のビル群や住宅街が続きますが、飯能駅を過ぎると豊かな自然が広がってきます。春は新緑の、秋は紅葉の秩父連山を走り抜ける、とても気持ちのよい路線です。

食事が終わったころ、途中の「芦ヶ久保駅」にしばらく停車するので、外の空気をすってちょっとリフレッシュできます。駅近くには「道の駅あしがくぼ」があり、ここで季節の特産を買い求める人も多いそう。車内で提供している「よこぜの美味しい紅茶」も扱っています。

およそ30分後、電車は再び動き出します。芦ヶ久保駅を出発して、トンネルを抜けると秩父のランドマークである「武甲山」が見えてきます。
「ここは、春夏秋冬問わず、いちばんの見どころ。初めてのお客さまからは『わぁ!』と声があがりますね」(中島さん)

西武秩父駅に到着するのは午後2時ごろ。秩父には、秩父神社やレトロな建物が残る番場通りなどがあり、気軽な散策が楽しい町。のんびりした空気が心地よく、風情ある街並みに心が落ち着きます。立ち寄り温泉も多く、駅には温泉施設「西武秩父駅前温泉 祭の湯」も隣接しているので散策の最後は温泉に浸かって心身を癒すのもいいですね。

隈研吾氏のこだわりが光る空間で、四季折々の秩父の自然を眺めながら美食に舌鼓をうてる「52席の至福」。春はもちろん、どの季節でも至福の時間を過ごせます。心が浮き立つ春は、うるおいを感じられる身近な旅にでかけてみませんか。

 

 

<取材協力>西武鉄道

 

「西武 旅するレストラン 52席の至福」

 

 

Text:Emiko Furuya