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秋のお彼岸にぴったり!カラフルな「進化系おはぎ」が話題

2018.08.17

東京・桜新町にある「タケノとおはぎ 世田谷」に並ぶのは、色とりどりのかわいいおはぎ。ナッツや季節のフルーツなどを使った独創的なおはぎが人気を集めています。お店を取材し、おはぎに込める思いを聞きました。

 

 

子どもの頃からのソウルフード

左「つぶあん」、右「こしあん」(各税抜167円)は、通年販売している定番商品。いずれも北海道産大納言を使用。

「僕にとっておはぎは和菓子のなかでも家庭の味というか、ソウルフードのような身近な存在なんです」と店長の小川寛貴さん。子どもの頃から祖母のタケノさんがよくおはぎを作ってくれたそうで、店名の"タケノ"もおばあさんの名前から取ったといいます。

「子どもの頃はあんこが苦手だったんですけど、なぜか祖母のおはぎだけは食べられたんです。出来立てのあんこは豆の味がしっかり感じられておいしいんですよ」と小川さんはにこやかに話します。

ところで秋のお彼岸に食べるものを「おはぎ」、春のお彼岸に食べるものを「ぼたもち」と呼ぶことがありますが、それぞれ秋のお彼岸の頃に花が咲く「萩」と春に咲く「牡丹」に由来しています。また、おはぎには「つぶあん」、ぼたもちには「こしあん」と使い分けることもありますね。これは旬の秋は大豆の皮もやわらかく、つぶあんで食べるとおいしさがよくわかるから。ただ最近は品種改良も進み、そこまで季節による差はないようです。

ちなみに「タケノとおはぎ」では、通年「おはぎ」の名称で「つぶあん」と「こしあん」を販売しています。

 

 

日本の食文化のひとつとして、おはぎを発信

お店にはひっきりなしにお客さんが訪れる。自分用や手土産に買い求める人などさまざま。

定番の「こしあん」と「つぶあん」はいずれもタケノさんの直伝レシピ。豆の選別や茹で方、塩を入れるタイミング、火加減など、一貫してタケノさんのレシピと寸分違わずに作ることを心がけているそうです。もち米や餡は毎日手作りで、日もちは当日限りです。

「数年前に祖母が体調を崩したとき、いつかこのおはぎが食べられなくなるのはいやだなぁと思って作り方を教えてもらったんです。祖母はずっと一人でおはぎを作っていたので、母もレシピを知らなかったんですよ」(小川さん)。

実は小川さんは「タケノとおはぎ」を2016年にオープンさせる前から、隣でデリカテッセンを営んでいました。「うちのデリカテッセンもそうですが、日本は海外のよいものを取り込むのが得意ですよね。デリカテッセンをやりつつも、何か日本発信のものもできないかなという思いは以前からあって......」。ちょうど祖母のタケノさんからおはぎのレシピを教えてもらった頃、デリカテッセンの隣が空き店舗になることがわかり、おはぎ専門店をオープンさせることに決めたそうです。

 

 

おはぎをよく見てもらえるように内装はシンプルに。テーブルの上の木箱におはぎが入っている。

 

 

スパイスやフルーツを使った進化形おはぎ

オレンジピューレと煮込んだ餡にオレンジピールのシャンパン煮を入れた「ミモザ」(税抜259円)。

店頭には、タケノさん直伝の「こしあん」と「つぶあん」以外に日替わりのおはぎ5種類が並びます。独創的なおはぎを作る理由を聞くと、「祖母のおはぎを広めたいと思っても、シンプルなおはぎだけでは伝わりづらいと思って」と小川さん。

「こしあん」と「つぶあん」以外には白いんげん豆が使われていますが、実はこれ、デリカテッセンの料理が発想のヒントになっているのだとか。「白いんげん豆って、ヨーロッパではサラダや煮込みに使ったり、ペーストにしたり、いろいろな使い方をするんですよね。豆のクリーミーさや風味はありつつも、ほかの食材とも合わせやすいのが特徴です」。

日替わりおはぎは、スパイスやハーブ、ドライフルーツなどを使ったものが多く、取材した日は「麻の実ときなこ」「プラム」「ココナッツとレモンピール」「ミモザ」「ナッツ」というラインアップ。価格は1つ167~324円(税抜)程度です。

食材の組み合わせ方も多彩で、たとえば「プラム」は白あんにプラムの果肉だけを混ぜてプラムの甘さをアピール。「ココナッツとレモンピール」は、ココナッツの風味とレモンピールの酸味を見事に調和させていました。

 

 

手土産にも人気!ワインとも好相性のおはぎ

容器はわっぱ。3個入れ、5個入れ、7個入れがある。

購入したおはぎはわっぱに入れてくれるのですが、これも祖母タケノさんの影響だそう。「丸いものは丸い容器に入れるとか、四角い窓は四角く拭くとか、昔の人の教えですよね。祖母もそういうことを大切にしていたので」と小川さん。

ハーブやスパイスを使ったおはぎは、紅茶やコーヒーと合わせてもおいしいとのこと。また、ナッツの入ったおはぎは赤ワインと抜群に合うそうです。

味わいや食べるシーンなど、おはぎの楽しみ方を広げてくれる「タケノとおはぎ」。ぜひ秋のお彼岸に味わってみませんか。

 

 

<取材協力>タケノとおはぎ 世田谷

東京都世田谷区桜新町1-21-11-1階
TEL 03-6413-1227
営業時間 12:00-18:00(売り切り終了)
定休日 月曜日・火曜日
※ほかに「タケノとおはぎ 目黒」もあり

 

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Text:Emiko Furuya
Photo:Kunio Kaneda