Skincare & Bodycare スキンケア・ボディケア

シミ対策は「予防」から。シミの原因・メカニズムを知って美白ケア

2019.07.05
夏の強い紫外線は、シミを濃くしてしまいそうだし、新たに作ってしまいそうで、本当に大敵。とはいえ、シミってどうやってできるの?、お手入れ方法は?実はあまり知られていません。ケアをしているのに効果がない、という人も、もう一度シミのできるメカニズムやさまざまな美白有効成分の効果を知って、積極的なケアを行いましょう。

シミができる原因・メカニズムとは?

「シミ」という言葉をCMなどで耳にすると、必ず「メラニン」という言葉も一緒に、セットでよく聞きますよね? そう、なぜなら、シミは「メラニン」でできているからです。
メラニンの生成を活性化する原因が「紫外線」です。紫外線を浴びると、「情報伝達物質」と呼ばれるメラニン生成活性化因子が表皮(ひょうひ)※内で発生します。メラニンは「メラノサイト」という細胞が生成しているのですが、情報伝達物質がメラノサイトへ働きかけ、メラニンの生成が始まります。

※皮膚の一番上の組織。皮膚組織は、上から表皮、真皮、皮下組織がある。

 

 

シミの予防法①:外出時には日やけ止めをつけて紫外線対策をしっかりと!

どのようにしてシミができてしまうのか、その原因やメカニズムについて見直しましたが、そもそも紫外線を防ぐことがシミ予防につながることは、誰もが知っている周知のこと。シミを作らない、作らせないためには、とにかくメラニン生成を開始させないようにすることが何よりも大事なことですから、紫外線防止はしっかり行っておきましょう。

ちなみに地表に届く紫外線は、UV-AとUV-Bは2種類があります。いわゆる肌が真っ赤になったりヒリヒリしたり「日やけをした!」と感じるのは、UV-B。対して、もう1つの紫外線のUV-Aは真皮にまで達し、シワやたるみの原因を引き起こします。真皮には肌のハリや弾力を司るコラーゲンやエラスチンがあるのですが、これらを損傷させてしまうため、その結果ハリや弾力が失われ、結果として、シワやたるみなど老化の大きな原因となるのです。美しい肌をいつまでも保つためには、この2種類の紫外線を上手に防いでこそ! 自分の生活をとりまくシーンや、活動する季節・時間帯、場所によって、SPF値・PA値を参考に、上手に日やけ止めを選びましょう。

◆紫外線の防止効果を表示している「SPF」と「PA」の意味をおさらい

SPF
UV-Bを防止する程度を表すのがSPF。数値は2~50+まであります。「日やけ止めを塗ったことで、どの程度の時間日やけをするのを防げるか」を表す数値で、数が大きいほど、紫外線防止効果が高いことを意味します。

PA
UV-Aを防止する程度を表すのがPA。PA+、PA++、PA+++、PA++++の4段階で表示され、「+」の数が多いほど、UV-Aの防止効果が高くなることを示しています。

また、紫外線というと夏場を意識しがちですが、下のグラフを見ると、UV-Bは 4月から徐々に増え始め、5月~8月がピークに。UV-Aは4月から増えはじめ、8月がピークになります。
UV-Aが少ない1月もピーク時の1/2程度の量があるので、冬も紫外線対策を忘れずに!

 

 

【出典】(独)国立環境研究所 有害紫外線モニタリングネットワーク事務局
つくば局観測データ 2002年~2010年の平均値

 

 

シミの予防法②:「美白」化粧品でスキンケア

夏を中心に、もはや年中おなじみになった「美白」ケアですが、ではそもそも「美白」って何でしょう?

化粧品で言うところの「美白」ケアの「美白効果」とは、配合された美白成分によって「メラニンの生成が活性化しないように抑制すること」。今現在、目に見えているシミを薄くすることではありません。「えっ?じゃあ今あるシミには効かないの?」と不安になりますよね?「シミ」とは皮膚表面の角質内に過剰に生成されたメラニンが含有されて、黒く見えている状態なのですが、このメラニンを過剰に含んだ角質は、ターンオーバーの工程で自然に皮膚表面から剥がれ落ちていきます。大切なのは、これから生成されるメラニンの量をコントロールすることです。これに成功すれば、新しくできてくる角質に含有されるメラニンの量も通常の状態に戻っていき、もとの肌色に近づいていきます。

そこで、毎日のスキンケアにとりいれたいのは、美白有効成分の配合された化粧品。

化粧品に配合されている美白有効成分と認められた成分は全て、「メラニンの生成を抑制するもの」ですが、抑制させるための肌へのアプローチの仕方が、成分によって異なります。

<メラノサイトがメラニンを生成する流れ>
①紫外線の刺激により発生した情報伝達物質が、メラノサイトの表面にあるメラニン生成の始動スイッチ「レセプター」をオン!
②レセプターのスイッチが入ると、メラノサイト内で「チロシナーゼ」という酵素が作られる。
③メラノサイト内に存在する「チロシン」という物質がチロシナーゼによって酸化し、チロシン→メラニンへと最終的に変化してします。

<ピックアップ! メラニン生成を抑制方法の異なる美白有効成分>
・トラネキサム酸
メラニン活性化因子をブロックし、メラニン生成始動スイッチの「レセプター」が押されないように阻止することで、未然にメラニン生成すること自体を防ぎます。

・コウジ酸
メラノサイト内でメラニン生成が開始されたときに、メラニンを生成するために必要な酵素「チロシナーゼ」が働けないようにします。チロシナーゼが働くのに必要な銅原子を奪い、チロシナーゼが働けないようにします。

・アルブチン
チロシンとチロシナーゼが結合するのを防ぎ、メラニン生成させないようにします。

・ビタミンC誘導体
①高い抗酸化力で、チロシンがメラニンに変化することを防ぎます。
②できてしまったメラニンや、メラニンにいたるまでの段階で還元し、色を薄くする作用があります。

美白効果がない?効果はいつ?効果の実感までには時間がかかる理由

美白化粧品を使い始めて、しっとりうるおった感や肌のみずみずしさ、ぷるんとした感触などは、割と早めに実感できますよね。しかし一番ワクワク期待している美白効果って、なかなか実感できなくて、迷いが出てしまうことも。でも、その美白効果を実感できるまでには、時間がかかることを肝に銘じて、腰を据えてじっくり使い続けてほしいのです。

というのも、紫外線による蓄積されたダメージが大きいと、たとえ弱い紫外線でも、紫外線に対して感受性が強く、弱い紫外線にも直ぐ反応してメラニンを作ろうとしたり、メラニン生成始動スイッチが増えていてメラニンをフル活動で生成していたり、メラニンを生成する工場であるメラノサイトは、すぐにでも増産できるフル稼働態勢になっているのです。この増産フル稼働体制のメラノサイトがあると、なかなか美白効果を実感できず、効果を実感できるまでに時間がかかることもあります。美白効果を実感するためには、約3ヶ月使い続けてみるといい、というデータもあるほどです。

しかし、3ヶ月も待てない、などということなかれ。毎日しっかりメラニン生成を阻止する美白有効成分でお手入れし始めたときから、メラノサイトのメラニン生成の力も徐々にセーブしつつあるわけです! 肌の内側こそ見えませんが、美白有効成分はしっかり働いてくれているはず。その手ごたえがわかるまで、地道に美白スキンケアを続けることが何よりも近道です。

 

 

シミの予防法③:保湿ケア

シミのお手入れ、というと、できてしまったシミを部分的にケアするようなスキンケアを思い浮かべる人も多いはず。とはいえ、シミ対策スキンケアの一環として何よりも重要なのが、しっかりとした保湿ケア。肌が乾燥するとターンオーバーが乱れることはすでにご存じのとおりですが、メラニンを抱えた細胞の排出が滞って、うまくできなくなってしまうんです。

過剰なメラニンは、角質に含有されているので黒く見えます。その黒く見える「シミ」の部分の角質はターンオーバーの工程で自然に剥がれ落ちます。
ただし、角層の乾燥によりターンオーバーが乱れると、メラニンを含んだ角質をスムーズに排出できなくなります。そこで、ターンオーバーを整えるために大変重要なのが、角層を安定的にうるおい環境に整えておくこと。うるおい環境が安定すると、ターンオーバーを理想に近すぎます。
シミの部位の角質をスムーズに排出するための保湿ケア、毎日朝晩継続しましょう。

 

 

Text:Yuka Hanyuda


<関連記事>
シミだけじゃない!実はコワイ、紫外線が原因で起きる夏の肌トラブル
いまや「年間通してずっと」が美白ケアの新常識
去年の日やけ止めを使うのはNG!?日やけ止めの正しいトリセツ